【菌糸の森のアオリイカさん】のおはなしその5

【菌糸の森の・・・】の作品は、生き物の体内が他の生き物の暮らす世界だったりすること。
そして、知らずか知っていてか、じつはお互いに助け合いをして生きていたりすること。
それは、自分自身も個体として生きているつもりであっても、実はそうではないんだということ。

そういうことを考えながら、外側も内側もそれぞれに美しくてかつ不思議だと思うモチーフを組み合わせて創ったのがこの【菌糸の森の・・・】という作品。

私が美しくて不思議だと思いモチーフとして選んだのが粘菌と虫草とイカさん。

そのもののカタチをガラスに写し取るのではなく、ひとつひとつのモチーフが本物を見た時に感じるような不思議さ嬉しさをかもし出すようにと思いながら創っています。

この3つのモチーフは実は日本のあちらこちらで出会ったり、見つけたりすることができます。

でも、とても豊富に、まるで凝縮したようにこれらのものと出会えるのが八丈島なのです。
今回の展覧会「境界」の為に訪れた期間にもごらんのように、沢山の粘菌や大きなアオリイカ、かわいいトタテグモタケ(虫草)と出会うことができました。


というわけで、今回「境界おかわり」として、いつものコウイカさんヤリイカさんではなく
【菌糸の森のアオリイカさん】という特別版の子を誕生させました。
そしてこの数日の間のこのページのおはなしも、「境界おかわり」としてのお楽しみ。
八丈島の美しい粘菌や虫草を思い、深い海の底から産卵の為にやってくるアオリイカの美しさも想像して楽しんでいただけるといいなあと思っています。
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【菌糸の森のアオリイカさん】
中に仕込まれているのは3本の虫草と粘菌の子実体たち。

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逆光にすると脚の間から見えるのは瑠璃色。
眠そうな目は大きめ。

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このあと、本日零時をまわったらグラス2Hオークションがはじまります。
このオークションは終了しています

たった一匹、一人だけの為の【菌糸の森のアオリイカさん】
見るだけの人も、自分の手元で愛でたい人も、みんな楽しんでいただけますように。
2022/04/22 20:36 Update
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