
新作【ででんでんでん】をみなさまにご紹介します。

少しうつむいた「さぐる」
マルトビムシがのっかっています。

右巻きの殻は横から透すと淡いグレーとグリーンのグラデーションで、透けた内部には朽木を覗き込んだ時のような世界がひろがっています。

お腹側は透明で、その内部にも粘菌、キノコ、トビムシなどの世界が。

毛の生えたようなコロニーとトビムシ

粘菌の子実体

首をかたむけて、何かをさぐるようなしぐさが優雅です。
首下の曲線のたわみがチャームポイント

体表のぽつぽつがほぼ透明なので、体色のまざりあった模様が透けて見えます。

ぐっと身体をそらせた「みつめる」

(撮影画像は実物より黄色くなりがちです。実物はこの太陽光画像よりさらに渋い色に見えます)
軟体部に比べて、小さめの殻をもつ【ででんでんでん】は、その殻を軟体部に取り込もうとしているのでしょうか。
実際には、殻の中にも軟体部の中にも、朽木と菌類とトビムシの世界を取り込んでいます。

透明の腹部は柔らかなカーブ面をえがいていて、角度を変えると奥行きのある世界を楽しむことができます。

朽木についた菌類のコロニー

びろうどのような質感のウズウズ。

尾部のあたりには小さな小さなキノコが3本

この個体には3種類のトビムシが棲んでいます。
そのうちの1種

複雑で奥行きのある作品は、どこを見ても何かがあって、あれもこれもお見せしたいのですけれど、撮影技術の限界がくやしい。
精一杯の自分をひねり出して生まれた子たちはいつも、自分のコントロールを超えた姿で誕生してきます。
創っているというより、ガラスがなりたがっている姿になるのを精魂込めてお手伝いしている私にとって、どの子も唯一無二の存在なのです。
じわっとくるすごさをもったこの子たちが、どなたかにとっても唯一無二の存在になりますように。
この2匹は12月22日のグラス2hオークションに出場しています。

https://2h.wcs.jp
















